カロリーが高くて太る飲み物というイメージのある牛乳。
太りたくない女性の中には、あえて牛乳を飲まないようにしている人もいるのではないでしょうか。
でも、最近では牛乳を飲んだ方が痩せるという調査報告もあり、牛乳を飲むだけで痩せる「牛乳ダイエット」なるものも登場しています。
栄養価や脂肪分が高く、太りやすいように思えてならない牛乳の痩せる謎について調べてみました。
牛乳のダイエット効果
体重・体脂肪減少に大きく貢献!カルシウムの働き
牛乳を飲むとなぜ痩せるのか、その詳しいしくみについては明らかになっていませんが、カルシウムの働きによるところが大きいと考えられています。
牛乳を飲むことでカルシウムの血中濃度が高まると、カルシウム調整ホルモン(副甲状腺ホルモン)などの働きにより、脂肪細胞内のカルシウム濃度が下がります。
- 脂肪の合成が抑制される
- 脂肪の分解が促進される
結果、体脂肪の減少につながるのではないかと考えられています。
牛乳を飲んで空腹感を払拭!カロリー摂取量を抑える働き
牛乳には水やお茶などとは違い、空腹感を和らげる効果があります。
- 食事の前に飲めば食べ過ぎの防止
- 小腹が空いたときに飲めば間食の防止
牛乳は栄養が豊富な分、それなりのカロリーはありますが、食べ過ぎや間食を抑えることで、結果的に摂取カロリーを減らすことにつながると考えられています。
燃焼しやすい体をつくる!アミノ酸の働き
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
などのアミノ酸が含まれています。
牛乳をたくさん飲むことは筋肉の維持・増加につながり、結果、代謝がアップし、太りにくい体になるのではないかと言われています。
牛乳の効果的な飲み方
起床後や食前に飲んで脂肪吸収の抑制&食べ過ぎ防止!
脂肪吸収の抑制、食べ過ぎ防止の点から、起床後や食前が効果的です。
飲む量(回数)は毎食という人もいれば、1日1回でよいという人も。
日頃から食べ過ぎの傾向にある人は朝・昼・晩3回しっかり飲んだ方が、食事によるカロリーを抑えられると思いますが、もともと食事の量が特別多いわけではない場合は毎食飲むと逆に太ります。
寝る前に飲んで!質のよい睡眠で得られるホルモンの働き
寝る前に牛乳なんて飲んだら太るのでは?と思う人も多いかもしれませんが、牛乳ダイエットでは寝る前に飲むのも効果的だと言われています。
それは、牛乳のたんぱく質が消化酵素によって分解されてできる「オピオイドペプチド」と牛乳に含まれる必須アミノ酸「トリプトファン」の働きによるものだと考えられています。
- オピオイドペプチドの神経を鎮静化させる作用
- トリプトファンは、体内で消化・吸収されると、鎮静効果・誘眠効果のある神経伝達物質「セロトニン」に。そしてその何割かは睡眠ホルモン「メラトニン」に。これらの鎮静・誘眠作用
これらの働きにより、質のよい睡眠をとることができるのです。寝る前にホットミルクを飲むと、寝つきがよく、ぐっすり眠れるのはこれらのおかげですね。
質のよい睡眠をとることは、美容にもダイエットにもとても大切です。睡眠中に分泌される成長ホルモン(別名「痩せホルモン」)には、
- タンパク質の代謝を促進させて筋肉量を増加する
- 脂質代謝を促進させて体脂肪の分解を助ける
などの働きがあります。
ぐっすり眠って成長ホルモンがしっかり分泌されれば、脂肪燃焼にもつながって、痩せやすい体をつくる助けになります。
また、睡眠中は、食欲抑制ホルモン「レプチン」が分泌され、食欲増進ホルモン「グレリン」の分泌を抑えてくれます。
運動後30分以内!タイミングよくタンパク質を摂り筋力アップ!
筋トレや有酸素運動などを行った直後に飲むのも効果的です。
運動後は筋力アップのために体がタンパク質を欲しています。このタイミングで牛乳を飲むことで、筋力アップ効果が得られやすくなるのです。
お腹が空いたときに!間食する代わりに牛乳
次の食事までの間に、空腹が堪え切れなくなった場合にも牛乳を飲むと良いでしょう。
ゆっくり噛むように飲めば、お腹もある程度満たされ、間食を避けることができます。
まとめ
牛乳ダイエットは短期集中型のダイエットではありません。
牛乳を飲むことを習慣づけることで、間食や食べ過ぎのない生活を目指し、少しずつ筋肉量を増やして代謝もじわじわと上げていく、生活習慣に組み込むタイプのダイエットです。
即効性はないかもしれませんが、太りにくい、リバウンドのない体を目指すべく継続してみてください。
短期間で痩せたい!という人は、運動系のダイエットをしながら牛乳を飲むようにすれば、脂肪燃焼率もアップして効果が出やすくなるのでおすすめです。
牛乳はダイエットだけでなく、健康面でも優れた飲み物です。
毎日欠かさずに飲んで、健康と美しさの両方をぜひ手に入れてください。
ただ、いくら体にいいからといって飲み過ぎは厳禁です。
飲み過ぎればそれだけカロリーも加算されます!適量を守って、上手に取り入れていってくださいね。